Handkerchief

投稿者: | 2021-10-18

 なるべく手ぶらでいたい質だ。外に出かけるときはできるだけ荷物を持たずに、財布などの持ち物はポケットに入れられるだけ押し込んで、とにかく手には何も持ちたくない。バックも嫌。出勤時は何だかんだと荷物が多いことがあるので仕方なくカバンを使うが、休みの日のポケットはフォルムが変わるほどに膨らんでいる。何故か小さなころからそういう癖がある。肩から斜め掛けにするセカンドバックはまだいいが、できればやっぱり手ぶらが望ましい。ちょっとした時間が空いた時に、「あ~、あの読みかけの本を持っていたら」等と思うことも実際結構あるのだが、その後悔の強さより手ぶらの解放感の方が勝る。最近ではコンビニやスーパー等でレジ袋が有料になって、小さく折りたためるエコバックを常に携帯しておけば経済的なのだが……。結局ズボラさが全ての妨げになってしまっているということだと思う。なかなか大人になれない。

 そんな「お出かけミニマリスト」の私だが、自宅内では物が捨てられない性格で困っている。主に生活している自分の部屋はそれほどでもないが、物置に使っている部屋がちょっとしたゴミ屋敷化してしまっている。いったん使うかもしれないと頭を過ったものはなかなか捨てられなく、いっそのこと何も考えず全部処分してしまおうかとも思うが、ん~それも恐い。典型的な「捨てられない人」のようだ。この優柔不断さが違う場面でも表れることがあって、性格の特徴の一つであることは間違いなさそう。私らしいと言えばそうだが、この辺も大きな課題の一つかなと思っている。

 なるべく手荷物を減らしたい私が、何と毎日の所持品を最近一品増やした。覚えている限り中学に入ってから以降は持った記憶がない。結婚式などに御呼ばれした時は左胸のポケットから少しはみ出させて、“おしゃれ”として身に着けたことがあるが、そんなのは人生で数回でしかない。小学校の頃の毎日の「『ハンカチ・ハナガミ』持ってますか」検査以来、初めて「ハンカチ」を携帯するようになった。事件だ。
 コロナ禍ということがある。トイレで手を洗った後にかざすハンドドライヤーが、ウィルスを拡散させるとして使用停止になった。恐らくこれからもう使わないのではないだろうか。コロナが収まったとしても、ブワァ~っとやるのはちょっと躊躇すると思う。そうでなくてもハンドドライヤーが流行る前は、手を振って水を辺りに飛び散らせながら、何なら自分にもかけてしまいながら、手の水分を切っていた。当然それでは完全には乾き切らず、濡れたままの手でトイレのドアノブや他の場所にも触っていた。次にそこを触る人のことなど全く気にしていなかった。

 言い訳もある。手を拭いて濡れたハンカチをポケットにしまうと、衣類のポケット周辺が濡れてしまって気持ち悪いし、洗濯やクリーニングの回数も増えそうだ。それに一日にトイレに行くのは一度ではないわけで、2度目に濡れたハンカチを裏返して使っても、3度目4度目の時はもうハンカチがビチャビチャになってしまうのではないか。そうなったらもう逆効果で不衛生な行為になってしまうのではないか。 
 使ってみて、意外にいい感じである。ハンカチで手を拭くなんてカッコ悪いと思っていたが、このご時世、格好ばかりも付けていられない。何となくちょっとだけ大人になったような今日この頃だ。

 ハンカチって、意外に早く乾くんだよね~

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