Dock

投稿者: | 2021-11-09

 人生初の人間ドックに行ってきた。コロナ禍ということで肺関連の検査だけできないということだったが、その他はちゃんと診てもらった。

 マンモグラフィーと言うのだろうか、妊娠している女性のお腹を超音波か何かで診る機械があると思うが、恐らくそれっぽいのをしてもらった。検査師の方は私のお腹にゼリーのようなものを塗って、その上からグリグリと装置を押し当てて何やらやっていた。目をつぶらされていたので実際に私のお腹の上で何が起こっているのかは、お腹で感じるしかなかった。結構強く押し込まれて少し動揺した。基本的には仰向けで寝ながら両手を挙げ、検査師のご要望にその都度お応えして、横向きになるなど色々体勢を変えてグリグリしてもらった。ベッドの上で、体育座りの体勢から両手を背後に回しベッド上につけて身体を支え、反り返るようにして腹部を突き出す体勢をキープすることがなかなかキツかった。そのまま腹式呼吸で息を吸ったり止めたりしながら、容赦ない強めのグリグリ攻めに耐えるのは、ちょっとした拷問かと思った。内臓に何も問題がなかったことを祈る。

 最近本当に急に近くが見えなくなって視力の衰えを感じ、落ち込んでいた。新聞が読めないので老眼鏡が手放せなくなっている。だから非常に驚いた。左右両方とも視力判定は1.5だった。それで「良い結果」って、どういうことなんだろう?何かシステム的におかしくないだろうか。まぁ遠くが見えることは見えるのだが……。

 血圧が高めなのは分かっていたが、上が161と出た。同時にエラー表示も出ていたし、いくら何でも高すぎるだろうと再検査をお願いしたら、4回目でやっと128まで落ちた。血圧計装置の輪っか部分に腕を深く差し入れ、スイッチを押すとギューっと上腕が締めつけられ血圧を測るのだが、どうもこのタイプの血圧計との相性が悪い。この128が出た4回目は測定時間が長くかかり、「締まって緩める」という行程が3回繰り返されてやっと測定値が出てきた。よく分からないが、血圧値って数分間の間にそんなに上下するものなのだろうか。それで一番低い測定値を取り上げて、公式の記録にするというのは、果たしていかがなものだろう。まぁ、私の腕が血圧を測りにくいタイプの腕なのかもしれない。
 万が一私が心筋梗塞とかで倒れたとして、誰かが「人間ドックの結果では異常なかったんですが……」なんてほざくのだろうか。何か間違っているような気がする。

 バリウム検査で、ゲップを我慢しながら逆さまにされたり、グルグル自分で右回りしたり、その他初めて体験することがいくつかあって、意外にもちょっと楽しませてもらった感じになった。たった2時間しかかからなかったのも非常に良かった。施設も新しくキレイだし、そして何といってもスタッフの人数と応対の仕方が素晴らしく、大げさではなく、どこかのアミューズメントパークにいるかのように癒やされた思いがした。とても良かった。また来年も来ようと思う。

 検査結果は2、3週間後に郵送で届くそうだ。何もないことを祈るばかりだが、それよりも53歳になって、やっと人間ドックにたどり着いた感がある。喜ばしいのだ。何を恐れていたのか、今まで避けて通っていた。「オレは健康には自信がある!」なんて、やせ我慢もいいところ。正直そんな風には思えていなかった。
 「新しい1ページ」と言ったら大げさだろう。でもこれは私にとっては今まで踏み出せなかった大きな一歩であり、また一つなりたい自分に近づけたような気にさせてくれた出来事になった。

 人間ドックだけで、意外と書けたね~!?

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