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黄昏の憂鬱

 「定年退職を1年後か2年後に控えて」という状況の方によくあるのが“逃げ”の体勢だ。「もうどうせすぐ辞めるし……」といういい加減な姿勢で仕事をする人がいる。あと少しだからこそ、有終の美を飾るべきなのではないか。いわゆる“給料どろぼう”に変身して辞めていく。何なら不満や文句を捨て台詞に残して去って行く人さえいた。おかしい。

 そういう状況に自分が置かれてみないと分からない気持ち、「不安」なのか、「寂しさ」なのか、何かそういったマイナスの感情に襲われるから、気持ちよく出て行けないのかもしれない。そうだとして、でも60歳にもなるわけで、悲しいからと言って当たり散らしているようでは、あまりにも“お粗末”ではないか。「終わりよければ全てよし」という諺があるが、それは裏を返せば「終わりが悪ければ全部ダメ」ということにならないだろうか。10年とか長い人は40年以上も勤めて、「全部ダメ」は本人にとって相当にキツい烙印ではないか。60にもなってそんなことも予想出来ないのだろうか。無責任な態度が非常に腹立たしい。そんな辞め方じゃあ、引退後だれも相手にしてくれないよ。

 他方で引退とは関係の無い話になるが、他の意見に左右されず自分の意見を突き通すという生き方・姿勢を見せる人たちがいる。その中でも様々なタイプに分かれるとは思うが、基本的に私にとってそういう生き方はカッコいい。もちろんそれは、“その意見”に私が賛同できる場合に限られる。あんな風に周りのことを何も気にしないで振る舞えたら気分がいいだろうなぁ~なんて夢想することもある。実際はそんなお気楽なものではないのだろう。常に自分との戦いの渦中にいるのだと思う。

 前者の「逃げ」の人たちと後者の「意見を突き通す」人たちは、程度の違いこそあれ、両者とも周りの人に迷惑をかけるタイプだ。「他人に迷惑をかけるな」と言われ育てられた私にとっては両者ともに距離を置きたいし、そうならないようにするための反面教師である。しかし迷惑をかけない以上に大切なことが世の中にはあるだろう。自分を磨き、隣人を助け、勇気づけ、あるいはリーダーシップを取っていく為には、意志を貫き、他人の迷惑になると知りつつ敢えて指令を下していくことが必要だ。指令を出すと言うことは実は助けを請うことに等しいと思う。そしてみんなで、より平和な世界を創造していきたいと思う。前者のタイプは自分の自己中心的なわがままや不安解消のはけ口の為に他者を犠牲にしているだけのように見える。同じ迷惑をかけるなら、後者のように、きっと誰かのためになる迷惑をかけるべきではないか。助けを求められた人が手を差し出した時、もはやそれは迷惑ではない。もっとも覚悟を決めて平和の実現へ向かって目覚めた人たちは、「迷惑をかけてしまう」なんて発想自体を持ち合わせていないかもしれないが。

 定年になってからが勝負というか、面白いんじゃないかな~。

aRanDy

 自分のものの見方・感じ方・考え方を伝えたい。心を開いて本当のことを書かないと伝わらないと思う。だから自分と精一杯向き合って心の言葉と巡り合えるように祈ろうと思う。取るに足らないことでもいい。伝えたいと思ったことを素直に届けたい。  聖書の言葉に惹きつけられ恩師に教えを乞いながら数年研究してきた。クリスチャンではないしキリスト教がどういうものなのか理解しているとは言い難いが、書いていく中で聖書の香りが漂うような表現ができれば嬉しい。そして誰かに勇気を与える一助になれば幸せだ。 ////////////////////////////////////////  I want to convey my own way of seeing, feeling, and thinking. I don’t think it will be delivered unless you open your heart and write the truth. Therefore, I will pray that I can face myself as hard as I can and meet the words of my heart. Though it might be insignificant for others, I want to deliver honestly what I want to convey.  I have been attracted to the words of the Bible, and studied for about four years while asking my teacher to teach me. I’m not a Christian and it’s hard to say that I understand what Christianity is, but I’d be glad if I could express it with the scent of the Bible as I write. And I would be happy if I could help give courage to someone.

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