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贈る言葉

 人に期待するということがあると思う。その人を信頼して、きっと約束を果たしてくれるだろうと期待する。それは小さな他愛もないことから、ビジネスでのお金が絡んでくるような大きなことまで。小さいことであれば、たとえその約束を忘れられてしまっても「小さいことだから、まぁいいか」とはなりやすい。それは事実。でも私にとっては“こと”の大小に関わらず、約束を守ってもらえられなかった時の「期待を裏切られた」感は非常に重い。

 自分が忘れることがないわけでは決してない。そんな人は私が知る限りいない。確かに“小さいこと”は忘れやすい。でもそれは、私が頼まれる側だった場合、私にとっては小さくても、頼んだ方にしてみれば意外と大事かもしれない。状況的・仕事的な大小もあるし、一つのことに対しても思い入れの深さは、よくよく聞いてみないと分からない場合がある。だから私は頼まれたことに非常に慎重に対応することが多い。忘れてしまった時は必死で取り返そうと試みる。「こんな私をせっかく信頼してもらったのに……」と、期待を踏み潰してしまった居たたまれない思いで、押しつぶされそうになるから。それでも裏切ってしまうことがあるのが「人間」であり、「私」ではあるのだが。

 幸せなことに私は「約束を守る人たち」に囲まれて生きてきた。今までの人生の様々なステージを通して、そういう意味であまり痛い目にあったことはほとんど無いと思う。敢えてその背景の上に立って告白すると、私は人に期待するのが恐い。裏切られるのが恐い。人生は極端な話、「約束をしてそれを守って守られて、また約束をして」の永遠の繰り返しだと思う。人は人の間でしか自分を磨けないし、もっと根本的にはそこでしか生きられない。そういった連続する営みの中で、恐れずに生き続けていけるかどうかが、人生の中で大きな戦いの一つだと思う。

 私は約束を守ってもらえなかった時に受けるダメージが大きい。どうしても落ち込んでしまう。傷つく。恐らくその落胆ぶりは表情にも出てしまっていると思う。それが小さな口約束だとしても。
 みんな忙しい。人それぞれ事情があるし、私が全ての人の状況や心境を知っているわけではない。だから責められるわけがない。分かっている。そうなってくると、でも私は落ち込んでいる自分を立て直さなくてはならない。自分を励まし励まし、「人間なんてそんなもんだよ」な~んて宥めながら誤魔化して、何とか前を向かせようとする。疲れてしまい、人を信用しなくなっていく。
 やがて防衛策を取り始める。約束するのを控えて、自分で全てをしようと試みる。どんどん世界が狭まっていき、一人の世界に閉じこもっていく。無理もなかった。
 もう一度、人を信用する人生にしていこうということだ。「♫信じられぬと嘆くよりも、人を信じて傷つくほうがいい」と誰かが歌っていた。進んで傷つくと分かっている道を進み直そうということだ。人生は厳しい。悪い癖を引っ剥がすのも厳しい。でもどんなに惨めな私でも支えて下さる方がいる。思い切って委ねてみよう。

 「約束」に仕事もプライベートもない。

aRanDy

 自分のものの見方・感じ方・考え方を伝えたい。心を開いて本当のことを書かないと伝わらないと思う。だから自分と精一杯向き合って心の言葉と巡り合えるように祈ろうと思う。取るに足らないことでもいい。伝えたいと思ったことを素直に届けたい。  聖書の言葉に惹きつけられ恩師に教えを乞いながら数年研究してきた。クリスチャンではないしキリスト教がどういうものなのか理解しているとは言い難いが、書いていく中で聖書の香りが漂うような表現ができれば嬉しい。そして誰かに勇気を与える一助になれば幸せだ。 ////////////////////////////////////////  I want to convey my own way of seeing, feeling, and thinking. I don’t think it will be delivered unless you open your heart and write the truth. Therefore, I will pray that I can face myself as hard as I can and meet the words of my heart. Though it might be insignificant for others, I want to deliver honestly what I want to convey.  I have been attracted to the words of the Bible, and studied for about four years while asking my teacher to teach me. I’m not a Christian and it’s hard to say that I understand what Christianity is, but I’d be glad if I could express it with the scent of the Bible as I write. And I would be happy if I could help give courage to someone.

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