自己愛

投稿者: | 2021-12-08

 う~ん、少し疲れ気味だ。気温が低くなってきたせいか、朝起きるのが辛くなってきた。いや、どうも気温のせいだけではない気がする。毎年「秋」は私にとっては危険な季節。普段は感じない疲労感を覚えて寝込んだり、体調を崩して入院したりした時は大抵「秋」だった。でも今はもうすでに12月。いつもの“体調を崩す秋”の時期は通りすぎていて、「去年に続けて、今年も大丈夫だったな~」と喜んでいた矢先だった。地球温暖化で私の体内の季節感もズレてきているのだろうか。
 しかしよく思い出してみると、季節を問わず、朝起きて疲れが残っていることの方が普通だったような気がする。目が覚めてパッと起きられないことが当たり前で、ここのところの“疲労感の無さ”の方が「非日常」的な状態なのかもしれない。水泳やランニングのせいなのか何なのか理由はさておき、そういえば最近は目覚めが良いことが多い気がする。疲れて早くに寝てしまうことが多かったからかな~。ところがここに来て、ちょっと疲れたようだ。

 昨日鍼灸院へ行って、鍼の他に背中をマッサージしてもらった。症状を話すと、ギュッギュッと強く指圧するのではなく、温かい手のひらでゆっくり押さえるように満遍なく背中を温めてもらうような施術をしてくれた。「すぐに効いて疲れが取れた!」な~んて魔法のようなことは起きないが、非常にリラックスでき気持ちが良かった。帰宅してゆっくり風呂へ入り、なるべくゆったりすることに努めた。ここで無理をするといろいろバランスが崩れそうな予感がする。気をつけないと。

 組織の中で自分が頑張ることができていて、それが体力や知力の限界まで余裕がある範囲内での頑張りであれば、充実感に満たされた生活を送れるだろう。やりがいや達成感も感じられるだろうし、何より気持ちがいいと思う。自分のことだけを考えれば、それで最高の状態だろう。しかし私は、歳を取ってきたことが大きいと思うが、もう一歩先を目指したい。それは「後進を育てる」こと。あれもこれもと全て自分で実際に手を下して進めていこうと思えば、やってできないことはない。正直その方が手っ取り早い。それに忙しくてワァワァ騒ぐことで、周りからいかにも自分が仕事をしているように、「仕事ができる人」のように見せられる場合もあるだろう。バリバリ働く姿に尊敬が集まることもあるかもしれない。でも私はもうそれではダメだと思う。自分だけでやってしまっては若い人たちが学べない。

 確信はない。若くて賢い人たちは実際の経験がなくても、何でも見ただけで憶えてしまうものなのかもしれない。「背中を見て学べ」と私の若い頃はよく言われて、手取り足取りで教えてもらったことばかりではなかったことも事実だ。しかし若い人たちがチャレンジする様子を、経験豊富な人たちが見守ることができる環境にあるならば、やりたい自分をグッと堪えて、私はチャンスを回してあげたい。自分の経験を分けて差し上げたい。そして誰かが成長していく姿を見てみたい。自分を抑えて見守るその姿も、多分それなりに、カッコいいと思う。

 体力が低下していくことも、きっと悪い事ばかりじゃないんだよ。

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