赤vs青

投稿者: | 2021-01-10

 ブルーが好きだ。洋服も青っぽいものが多い。青か黒という感じ。グレーも何かと使い勝手がいいので洋服はグレーも多い。しかしCMYKと言うか、黒やグレーは色としてはちょっと別枠なので、やはり私の好きな色は青ということになる。普段それほど強く意識はしないけれど。

 4年くらい前に結構なお値段のするブルーの腕時計を1年ローンで購入した。SEIKOさんのアストロンというシリーズで、目にした時から一目ぼれし、欲しくて欲しくてたまらなかった。分割支払いが嫌いな私がローンを組んだということは相当に欲しかった証拠だ。撮影などのある程度機敏な動きが必要な日以外、特にスーツの時は常につけている。私のお気に入りだ。薄いブルーのYシャツ、ブルーベースのネクタイ、濃紺のスーツ、そしてブルーの腕時計。いつもブルーばかりでは芸がないので、その“ブルースタイル”はあまり頻繁には披露しないが、ちょっと気合が入った日には装着する。好きなスタイルでいると気分がいい。アストロンはブルースタイルを完成させる最後のピースだった。

 私は自分では気性が荒い方だと思っている。頭に血が上ると興奮して声を荒げることがある。最近は50歳を超えて随分わきまえるようにはなったと思うが、本質的には熱いタイプだ。人間そう簡単には変われない。色でいえば「赤」だと思う。そんな本来「赤」に属するだろう私が冷静の「青」を好む。熱くなりがちな心が自己防衛的に青に囲まれることで落ち着きを保とうとするのだろうか。我ながら不思議で面白いと思う。でも勇猛果敢な熱血漢が「僕の好きな色は赤です!」と言ったら、それは暑苦しすぎて引かれるとは思う。やはりバランスって大事だ。

 だがしかしバランスなど小さいことは一切気にせず、目標に向かって突っ走る荒々しいエネルギーが必要とされる場合がある。いわゆるピンチの時だ。そんな時普段の常識を超越したようなパワーの持ち主が救世主になり得る場合は多くあるのではないか。少しくらい照準が狂っていてもいい、真っ赤に燃える情熱で窮地を脱出できるリーダーシップが欲しい。残念ながら私にはその立場に立つ資格がない。私は赤い心でその人を待ち、いらした暁には青く支えようと思う。

 明日はプラス濃紺のニット帽とロングコートで出勤しようかな。

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