笑顔って大切だと思う。いつもみんなが笑顔でいられればいいのにと思う。カッコつけてスマしているより、面白い奴になりたいと思ったのは小学校の高学年くらいだったか。恐らく父の影響を受けて、それまではあまり感情を表に出さない子供だったように思う。男前を装っているのがキツくなっていたのをおぼろげに覚えている。どうしたら面白い奴になれるか考えた。ちょっと人と違うようなことを言うと、とりあえず目立つのが分かってきた。子供ながらになるべく人と違う見方、物事を少し斜めから観察した方が思い浮かぶ内容が違ってくると気づいていった。
意外と思われるかもしれないが、私はテレビで見る「お笑い」が大好きだ。と言っても観る番組はごく限られている。アイドルはダウンタウンの松本さん。最近はたまたまのタイミング以外、彼の番組しか観ていない。録画して観ている。YouTubeで昔の映像を観ることもある。彼らが東京に出てきた時から大ファンだったので、もうファン歴は30年くらいになるのではないか。今はもう喜劇王みたいな言われ方をして、もてはやされているようだ。あの頃ここまでになるとは予想していなかった。一ファンとして嬉しいけれども、どこかで“奪われてしまった”感があって寂しく感じる時もある。
松本さんの瞬発力というか、咄嗟に出てくる言葉がホントに凄いと思う。どうしてあんなに切れ味のある面白い“ツッコミ”と“ボケ”が両方にわたって、パッと出てくるのだろうか。あまりに凄いと笑いを通り過ぎて感心してしまうことさえある。センスと言ってしまえばそれまでだが、相当に頭が良いというか、回転が速いというか、どんな脳みそをしているんだろうとお手上げな感じだ。彼の言葉に30年以上ハマっている。何万人が憧れる芸能界という世界の、そのまたトップの僅かな領域で認められ続けるということは、もちろん鍛錬もあっただろうし、私の中では彼は理解の及ばない、「天才」かもしれない。
「日本人は意味もないのに笑っている」と批判されることがある。外国人に話かけられた時に緊張してしまい、それを隠すように冷や汗をかく思いで頑張って笑みを浮かべる日本人が多いということだと理解している。何が悪いんだろう。相手の機嫌を損なわないように気を遣えることは素晴らしいじゃないか。不機嫌に無視して通り過ぎる方がよっぽど失礼だと思う。笑い=平和の精神が広く行き渡っている。笑う門には福来たるだ。もっと笑って良いと思う。もっとみんなで笑うためにはどうしたらいいか考えたらいいと思う。笑っている時の方が心が豊かになれる。少なくとも素直な笑顔がある空間は平和だ。笑いの種類への批判があるのも知っている。蔑んだり、辱めたりすることは論外だが、下品であるとか意味がないとか、そういう“笑い”は“賢い”方々からの軽蔑を受ける。けれども場合によっては私心を脇に置いて、世の中で何が流行っているか、注目されているかを知ることが必要だと思う。普段笑わない人にこそ笑いが必要なケースってあると思う。それも勉強の一つではないか。
1時間会議したら一回くらい笑いをとろうよ。