Ketone

投稿者: | 2021-10-13

 かじった程度の知識なのであんまり自信がないのだけれども、朝などの長い時間何も食べていない空腹時には、血液中にブドウ糖などのエネルギー源が少なくなっている状態だそうだ。そのままランニングなどの運動をすると、体がエネルギー源を求めて、肝臓に蓄えられているグリコーゲンが糖の代わりに分解されて利用される。しかしそれはあまり長い時間持続できる物質ではなく枯渇してしまうと、今度は筋肉中の脂肪が変換されて「ケトン」というエネルギー源が作り出されるらしい。
 この現象を利用して脂肪を減らすために、わざとお腹を空かせた状態で激しい運動をするダイエット法もあると聞く。しかしケトン体が作られるということは、「エネルギーが足りません」と体がSOSを発していることに等しく、体に無理がかかっている証拠だとも言われる。ある意味では危険なトレーニング方法だ。歳がいってからやるには充分な注意が必要だと思う。

 10年ほど前にはケトン体などと言う存在は全く知らず、早朝の空腹時にガンガン走っていた。今考えると「元気だったな~」と我ながら感心する。長い距離ではなかったが、今と比べるとかなりスピードを上げて毎朝走っていた。近所のおばあさんから「毎朝ご苦労さま」と声を掛けられていたことが懐かしい。しかしその時は夕飯をしっかり食べていたので、朝は空腹は空腹だっただろうが、「夕飯はヨーグルト一つ」という今よりはお腹や血液中にもエネルギー源はよっぽど残っていたことと思う。エネルギーの出入りが激しかった。

 写真や映像などを見ると、飢餓に苦しむアフリカの国々で、あまり食事を摂ることができない子供たちのお腹が、栄養を摂りすぎている人のように大きく膨れているように見えることがある。これはケトン体が作り出されているからだそうだ。つまりエネルギー源が体の中に足りず、グリコーゲンの蓄えも枯渇し、脂肪の中からエネルギー源を取り出しまくっている状態だということだ。体がSOSを出している証拠。そういう知識を得ると、無知の罪を感じる。あまりにも大変な現実を私たちは知らない。たとえ目にしていても。

 日本の出入国在留管理局で今年の3月、ある外国人女性が亡くなった。管理局の施設内で収容されていた時に起こった悲劇。亡くなる1カ月以上前から彼女が体調不良を訴えていて、医療診断書にはケトン体の数値が異常に高かったことを示す記載があった事実が伝えられた。医者が見れば見過ごすとは考えられないほどの高い数値だそうだ。施設内での医療連携体制の不備が問題視されているようだが、もっと深いところに問題はありそうだ。この女性がどんなに苦しかったことだろうかと考えると、関係者に対する憤りを禁じ得ない。どこの国の方であろうと、同じ人間ではないか。

 健康にはとても自信がある私だが、不調な時には体がちゃんと合図を出してくれているようだ。それにきちんと対応できれば、有意義な時間をより長く過ごせるかと思う。一人一人がそうできれば理想的で、月並みだが、だからまず自分のことをしっかり見ていきたい。冗談抜きでもうそんなに若くはないのだから。

 人生初、人間ドックの予約をしました。

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